BEVO - 老舗焼酎メーカーがつくる“日本人のための日本のワイン”〜山梨マルスワイナリー

BEVO / 老舗焼酎メーカーがつくる“日本人のための日本のワイン”〜山梨マルスワイナリー

BEVO - 老舗焼酎メーカーがつくる“日本人のための日本のワイン”〜山梨マルスワイナリー

 幕末の動乱を駆け抜け、新しい時代を迎えて間もない明治5年(1872年)に、本坊松左衛門が父・郷右衛門の志を継承し創業した本坊酒造。その精神を「殖産興業による社会奉仕」とし、薩摩を代表する特産物であるサツマイモを使って焼酎をつくり続ける焼酎メーカーが、甲府盆地に洋酒生産の拠点として山梨工場を設立したのは昭和35年(1960年)のこと。

 以来48年、マルスワイン(MARS WINE)のブランド名で穂坂地区(韮崎市)、石和地区(笛吹市)、白根地区(南アルプス市)を中心に、山梨の土壌が育むブドウから「シャトーマルス」シリーズに代表される、自然が豊かに薫る格調高いワインづくりに尽力している。

 この“日本で生まれたワイン”を知るため、笛吹市石和町にある「山梨マルスワイナリー」と、2000年に立ち上げた本坊酒造の自社農園「穂坂日之城農場」を訪れた。

老舗焼酎メーカーがつくる“日本人のための日本のワイン”〜山梨マルスワイナリー

■収穫

 2000年に開墾し、カベルネ・ソーヴィニョンから植え付けを始めた穂坂日之城農場──穂坂丘陵に位置し、正面に雄大な富士山を望む標高500mの南東斜面に拓かれた総面積2.2haの農場である。

 ブドウの木というと、イメージするのは天井状にツルが這い、房が垂れ下がっている光景だが、醸造用のブドウを作る際は日の光がたくさん当たるように垣根状に育てていくそうだ。ブドウの糖度を上げるためには日照時間と温度が大事になる。日の光を適度に当て続け、完熟ギリギリまで収穫を延ばすのがポイントであり、穂坂日之城農場では、ブドウの熟度と天候を細かくチェックしながら最も良いタイミングで摘めるように収穫日を決めている。収穫日が決まるのはいつも4、5日前ということで、収穫するスタッフの手配等、苦労することも多いようだ。

 穂坂丘陵は「埴壌土」という粘土質の割合が多い土壌である。埴壌土で育った作物は糖度が高く、味が濃い。高品質のブドウを作るには豊かな土壌と十分な日照、そして人の力が必要だ。

 斜面に拓かれたため機械を入れることが難しく、穂坂日之城農場はほとんどの作業を人力で行っている。薬剤散布、ツルの向きやブドウの大きさの調整、適度な日照を確保するための葉の間引きなど、栽培責任者の河野勝一氏を含めた通常3名のスタッフですべてを行う(収穫期は4〜12、3名)。

 一部のメルローをはじめ、ところどころに白いシートが地面に敷かれている光景を目にするが、これはマルスワインの中でも特に上質のワインに使用されるブドウに施されているものである。完熟までブドウの収穫を遅らせるために必要な雨よけシートだそうだ。収穫時期に雨が降ってブドウの根が水分を吸ってしまうと、熟したことでもろくなっているブドウの果皮にヒビが入る“劣化”が起こり、そこにカビが付着し腐敗してしまうことになる。そこで、シートを使って水を外に出し、完熟を待つまでにブドウの腐敗を防ぐ施策をとっている。

 今年の前半は順調に作業が進んでいたが、9月に入って天候が崩れることが多く、日照時間が少なくなったため、ブドウの品種ごとに収穫期を決めるのには細心の注意が払われた。収穫は8月のシャルドネから始まり、10月後半のカベルネ・ソーヴィニョンで終わる。こうして穂坂日之城農場で手間ひまかけて大切に育てられたブドウが、山梨マルスワイナリーへ届くのである。Next

老舗焼酎メーカーがつくる“日本人のための日本のワイン”〜山梨マルスワイナリー

ARCHIVE
ARCHIVE

update : 2008.12.16
title : 山梨マルスワイナリー


text : VAGANCE
photo : shinji kubo
thanks : Hombo Shuzo

MARS WINE

山梨マルスワイナリー工場見学

山梨マルスワイナリーでは、工場見学及びワイン・ジュースの試飲が出来る。
試飲コーナーでは樽の注ぎ口から直接注げる、業界初の衛生的な試飲システムを導入(ワイン6種類・ジュース2種類)。
また、売店ではマルスワインオリジナルのワインカステラ・ワイン羊かん・ワインゼリーのほかに、ワインにマッチした世界のチーズ等、厳選された土産品を販売している。
地下にはゲストルーム(土・日・祝日のみ営業 / 9:00〜16:00)が設けられており、ワインアドバイザーが試飲をサポートしている。

・工場見学・試飲無料
・見学時間:8:30〜17:00
・年中無休
(12月31日は休日あり)
・駐車場
(バス25台・乗用車30台)

■お問い合わせ

本坊酒造株式会社
山梨マルスワイナリー
〒406-0022
山梨県笛吹市石和町山崎126
TEL 055-262-4121
FAX 055-262-4120

home > BEVO > 2008.12 > 老舗焼酎メーカーがつくる“日本人のための日本のワイン”〜山梨マルスワイナリー

Produced by cafegroovecinemacafevagance楽園ゴルフisola

(c) 2006-2010 cafegroove corporation. all rights reserved .