INCONTRO - 進化し続ける“ヒヨッコ画家”〜コンラッド・リーチの苦悩と決意

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INCONTRO - 進化し続ける“ヒヨッコ画家”〜コンラッド・リーチの苦悩と決意

CELUXにおけるエキシビジョン『LET US PLAY』から約一年──新作を多数携え、コンラッド・リーチが日本に帰ってきた。マレーネ・ディートリヒ、ジミ・ヘンドリックス等、カルチャーアイコンをモデルにした「進化型ポップアート」とでも呼ぶべき、一度見たら忘れることが難しいその作風。驚くべきことに、コンラッド・リーチはさらに進化し、新境地を切り開いてきた。

今回の展示では、日本文化と英国文化の融合をモチーフにした2枚一組の大作『He & She』、従来のスタイルからさらにバランス良く美しく描かれたチェ・ゲバラのポートレイト、自らが愛するバイクをモチーフにした「モーターサイクル・シリーズ」が紹介された。職人的なストイックさと芸術家の霊感が絶妙なバランスで同居するアーティスト、コンラッド・リーチに話を聞く。


──『LET US PLAY』から一年ほど経ちましたね。前回あなたの作品を拝見し、作風が完成していると感じたのを思い出しますが、今回の新作ではさらに……言葉が正確かどうかはわかりませんが、進化していると驚きに似た印象を持ちました。テーマ自体も、肖像画のスタイルとは別の広がりも見せていますよね? この一年間であなたに起こったことを教えていただけますか?

そうだね……『LET US PLAY』はある意味、アイコンたちの葬式のような感じだった。黒と白のモノトーンだしね。これにずっとエネルギーを割いて集中していたから、終わってからまったく別のことをする必要があると思った。もっと素直に、自分の大好きな主題に戻ろうと。たとえばバイクとかね。

ラッキーだったことに、その頃ちょうどバイクに関係することでサンフランシスコのショウに招聘されていたんだ。モーターサイクル・シリーズはこれまでと全く違ったスタイルで描いているもので、そのお披露目をハーフ・ムーン・ベイのリッツ・カールトンホテルで出来ることになった。アメリカの伝説的なモーターサイクリストについてのショウでね。

そこで僕が選んだのは、英国のモーターサイクルにおける黄金時代、アメリカのバイク文化の黎明期について、あとは僕のお気に入りのアイコンへのオマージュという主題だった。お気に入りのアイコンっていうのは、バイクがテーマの映画に出ているスターとかだね。’60年代半ばのレース風景、フェアグラウンド・レーシング、それからピーター・フォンダとか……それはすごく楽しかった。

──ご自身でもバイクに乗られるとか?

そう。僕は自分でもバイクに乗るし、分解して組み立てたりもする。だから、バイクを描くのはすごく楽しいし、どのくらいデフォルメするかも分かっている。バイクに詳しい人が見たら、これがいつのなんていうモデルのものかっていうのが分かるはずだよ。そういう意味では、バイカーへの暗号みたいな部分もある。結局作品を購入したのはバイカーではない女性で、その人は「だってすごく綺麗だから」って言ってたけどね(笑)。

話を戻すと、サイズの大きい作品に取り組むこともできたから良かったよ。モーターサイクル・シリーズを描いているとき、反対側の壁では浮世絵からインスピレーションを受けた作品に取り組んでいた。それはどちらかというと、モーターサイクル・シリーズの息抜きとして、空いている時間に描いていたんだ。つまり、この一年間ずっと作品に取り組んで、絵を描き続けていたわけだ。Next

進化し続ける“ヒヨッコ画家”〜コンラッド・リーチの苦悩と決意

ARCHIVE
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update : 2009.01.16
title : Conrad Leach


text : akira kuroda
photo : takuji onda
photo : conrad leach
thanks : conrad leach

Conrad Leach

コンラッド・リーチ

1988年、ミドルセックス・ポリテクニックを卒業。ファッション業界で経験を積むと同時に、個人的な創作活動を続ける。1997年、アクリル絵の具を使ったポートレートを大型のキャンバスに描き始め、その作風が話題となり、APARTで個展“Players”が開催される。2003年と2007年にCELUXの招きで東京にて展覧会を開催。2008年には「モーター・サイクル・シリーズ」、『Che Guevara』、『He & She』を発表。


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